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2011年03月 アーカイブ

ミケネ美術 2

樹木も花もその種類は判定しにくいものです。


自然の美しさと悦びをミケネ人は汲みとることはありません。


このように自然との共感をおぼえぬミケネ人にあっては、人物に、行動している人間の姿に画して、人物にも構図にもクレタと異なるものが感じられます。


3頭の馬はほとんど同じ姿勢をしているし、家は目をむけています。


それでクレタ人からは宮廷生活からの取材は受け継ぎ、行列や牛跳びなどは描かれています。


しかしクレタ画家が知らない人間生活の一面があらわれてきます。


格闘、狩、また馬がひく戦車や戦士などがそれです(ミケネ、ピュロス、ティリンスなど)。


好戦的、尚武的な場面に関心がむいています。


ティリンスの猪狩の図はその一端に人の手が残っているし、ティリンスでは女性も戦車にのっています。


ミケネの社会の反映です。


「ミケネの戦士と馬」は、前14世紀のもの。


戦士の武装はクレタとまったく異なって、ギリシア風のチュニックを着て脚甲をつけています。


一人は兜をかぶっています。


この兜は猪の牙でおおわれていて、現物も出土しています。


馬や戦車はミケネ時代にはじめて表われます。


馬のたてがみは2ヵ所で束ねて飾毛のようです。


まだ鐙はありませんが(クレタ陶器の鐙壷の名は現代の命名です)、くつわはつけています。


戦士はもとより、馬も戦車も戦士社会にふさわしいですね。


この図版は大部分が復原されているにしても、服装は別にそれは写実よりも形式化に向かって左の2人は同じ表現の繰り返しに近いです。

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